昨今、アプリケーション上で、リアルタイムな音声やチャット、ビデオなどのコミュニケーションが拡大しており、ビジネスチャットやWeb会議、オンライン英会話などのサービスが年々増えています。
本記事では、ビデオ通話プラットフォームのSkyWayが、このようなサービスを開発するために必要な、電話やSMSなどのコミュニケーション機能を簡単に実装できるAPIプラットフォーム「Twilio」について解説します。
- Twilioとは
- Twilio Japanについて
- Twilio KDDIのサービス終了について
- Twilio Programmable Video 終了について
- Twilioの主な製品とソリューション
- Twilioの特長とは
- Twilioのまとめ
代表的なビデオ通話プラットフォームとして、NTTコミュニケーションズが開発、運営する「SkyWay」があります。 「SkyWay」とは、ビデオ・音声通話をアプリケーションに簡単に実装できる国産SDKです。⇒概要資料をダウンロードする(無料)
Twilioとは
Twilioは、アプリケーションに電話、SMS、ビデオ、チャットなどのコミュニケーション機能を組み込むためのクラウドベースのAPIプラットフォームです。開発者はこれを使用して、カスタマイズ可能な通信ソリューションを簡単に構築できます。
Twilio 読み方は?
Twilio 読み方は、トゥイリオです。開発・運営企業はTwilio Inc.で、本社はアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコにあります。
Twilio 何ができる?
Twilioを利用すると、開発者は電話、SMS、ビデオ通話、チャットなどの機能を簡単にアプリに追加できます。例えば、自動応答システム、SMSによる通知、ビデオ会議の実装、二要素認証などが可能です。TwilioのAPIは柔軟で、カスタマイズ可能な通信ソリューションを構築することができます。
また、リアルタイム通信機能にはWebRTCという技術が活用されています。WebRTCに関しては、以下の記事にて解説しているので、ご参考ください。
Twilio Japanについて
Twilio Japanは、Twilioの日本における事業体で、日本国内でのTwilioサービスの提供を担当しています。この組織は、Twilioのコミュニケーションプラットフォーム、メール配信サービスのSendGrid、次世代コンタクトセンタープラットフォームであるFlexなど、日本市場向けの営業、マーケティング、製品のローカライズを行っています。
Twilio Japan 会社概要
- 会社名: Twilio Japan合同会社
- 設立: 2018年12月
- 本社所在地: 東京都千代田区
- 業種: 情報・通信業
- 事業内容: Twilio Japanは、日本国内でTwilioのコミュニケーションプラットフォーム、メール配信サービスSendGrid、コンタクトセンタープラットフォームFlexなどを提供しています。日本の企業や開発者がTwilioの技術を活用し、革新的なコミュニケーションソリューションを構築できるようサポートしています。
Twilio KDDIのサービス終了について
Twilioの日本における代理店であったKDDIウェブコミュニケーションズは、2023年5月1日をもってTwilioの代理店契約を終了しました。この変更により、KDDIを通じたTwilioサービスの提供が停止されました。 KDDIのTwilioサービス提供は終了しましたが、2023年10月16日より、ソフトバンクが国内でTwilioのサービスの取り扱いを開始しました。2024年1月ごろから日本語による保守・運用サポートを含め、本格的に提供を開始する予定です。
Twilio Programmable Video 終了について
Twilio Programmable Videoは、2026年12月5日をもってサポート、提供が終了されます。まず、Twilio Programmable Videoについて解説します。
Twilio Programmable Video とは
TwilioのProgrammable Videoは、アプリケーションにリアルタイムのビデオ通信機能を組み込むためのツールです。このサービスを利用することで、開発者は簡単に高品質なビデオチャットや会議機能を自社のアプリケーションに実装できます。TwilioのAPIは、柔軟な利用が可能で、さまざまなデバイスやプラットフォームに対応しており、用途に応じたビデオソリューションの開発が可能です。
Twilio Programmable Video は提供終了から存続へ
Twilioから当初、2024年12月5日にProgrammable Videoのサポート、提供を終了すると、公式アナウンスがありましたが、2026年12月5日に延長されました。しかし一変、2024年10月21日に存続すると、公式より発表されていました。
ただし、また終了の可能性もあるため、現在利用中の方は細心の注意を払い、最新情報のキャッチアップしましょう。
Twilio Programmable Videoからの移行なら「SkyWay」
TwilioのProgrammable Videoと同じような機能をもつサービスとして、NTTコミュニケーションズが開発、運営する「SkyWay」があります。
「SkyWay」とは、ビデオ・音声通話をアプリケーションに簡単に実装できる国産SDKです。
大きな特徴としては、以下が挙げられます。
- スピーディーな開発ができる:
開発資料が豊富かつ日本語でわかりやすい、国内エンジニアがサポートしてくれる - 信頼性・安全性が高い:
NTTコミュニケーションズが開発、運営する国産SDK。サービス歴は10年以上で、累計導入サービス数も21,000件以上 - 無料で開発スタート:
開発検証用として、Freeプランあり。テスト検証期間中は無料で利用可能。商用サービス提供後も基本利用料11万 + 従量課金制で安心。
WebRTCのSDKとして提供されているものは、海外製が多いため、開発ドキュメントも英語か和訳のもので開発しにくい傾向にあります。 「SkyWay」であれば、NTTグループが開発、運営する安心の国産SDKかつ、国内エンジニアがサポートしてくれるため、開発運用工数も大幅に削減でき、開発のしやすさからもおすすめです。
テスト検証用は無料のため、ぜひアカウント登録をしてみください。
Twilioの主な製品とソリューション
Twilioには、SMSやSendgrid Email APIなどの様々な製品があります。主なソリューションをピックアップしご紹介します。
Twilio Sendgrid Email API
Twilio SendGridは、Twilioのプラットフォーム内で提供されるメール配信サービスです。このサービスは、大量のメール送信を効率的かつ信頼性高く行うことができるよう設計されています。ユーザーは、マーケティングメールやトランザクションメールの送信、メールキャンペーンの管理、メールパフォーマンスの分析などを行うことができます。SendGridの特徴は、高い到達率、詳細な分析ツール、使いやすいAPI、そしてカスタマイズ可能なテンプレートを提供する点にあります。これにより、企業は顧客とのコミュニケーションを強化し、メールマーケティングの効果を最大化することが可能です。
Twilio Authy
Twilio Authyは、Twilioが提供する二要素認証(2FA)ソリューションです。このサービスは、アプリケーションやウェブサイトのセキュリティを強化するために設計されており、SMS、音声通話、または専用のAuthyアプリを通じてユーザー認証を行います。Twilio Authyの主な特徴は、使いやすさ、高いセキュリティ、そして多様なプラットフォームへの対応力です。
SMS(Programmable Messaging)
TwilioのSMS(Programmable Messaging)は、Twilioプラットフォームの中核をなす機能の一つで、開発者がアプリケーションやサービスにSMS送受信機能を簡単に組み込むことができます。このサービスを利用することで、企業は顧客に対してリアルタイムの通知、アラート、マーケティングメッセージなどを送信できます。
Programmable Voice(Twilio Voice)
Twilio Voiceも、Twilioプラットフォームの中心的な機能の一つで、アプリケーションに音声通話機能を組み込むことができます。このサービスを利用することで、開発者は電話の発着信を制御し、カスタマイズされた通話体験を提供できます。
Twilio Flex
Twilio Flexは、Twilioが提供するカスタマイズ可能なクラウドベースのコンタクトセンタープラットフォームです。このソリューションは、企業が顧客サービスのニーズに合わせて柔軟にコンタクトセンターを構築・調整できるよう設計されています。Twilio Flexの特徴は、音声通話、チャット、SMS、メールなど、多様なコミュニケーションチャネルを一つのインターフェースで統合できる点にあります。
Verify(Twilio Verify)
TwilioのVerifyは、Twilioが提供するセキュリティ強化サービスで、主に二要素認証(2FA)の実装に使用されます。このサービスを利用することで、アプリケーションやウェブサイトは、SMS、音声通話、またはEメールを通じてユーザーの身元を確認できます。
Twilioの特長とは
短期間で開発可能
Twilioの特長の一つとして、そのAPIの使いやすさにより短期間での開発が可能であることがあげられます。TwilioのAPIは直感的で、開発者は迅速にコミュニケーション機能をアプリケーションに組み込むことができます。また、Twilioは豊富なドキュメントとサポートを提供しており、開発プロセスをさらにスムーズにします。
Twilioの料金は従量課金制
Twilioの料金体系は主に従量課金制です。利用したサービスの量に応じて料金が発生します。また、電話、SMS、ビデオ通話など各サービスごとに異なる料金が設定されています。低コストで始められるため、小規模プロジェクトや試験的な利用にも適しおり、用量に基づく料金計算はシンプルで、予算管理が容易です。
各サービス毎の料金は公式サイトをご参照ください。
実績と利用事例
Twilioは、多くの実績と多岐にわたる利用事例が特徴です。世界中の多数の企業がTwilioを採用しており、その用途はコールセンターの構築、SMSによる顧客通知、ビデオ会議システムの統合、二要素認証の実装など多岐にわたります。スタートアップから大手企業まで、Twilioは幅広い規模のビジネスに対応し、革新的なコミュニケーションソリューションを提供しています。
Twilioのまとめ
Twilioは、アプリケーションに通信機能を組み込むクラウドAPIプラットフォームです。電話、SMS、ビデオ、チャットなどの機能を簡単に組み込むことができ、柔軟なカスタマイズが可能です。日本では、代理店がKDDIからソフトバンクへ変更されました。また、Programmable Videoは2024年12月に終了するため、すでに利用されている方や今後利用を検討されている方は、「SkyWay」がおすすめです。