昨今、アプリケーション上で、リアルタイムなビデオ、音声のコミュニケーションが拡大しており、コンサートなどの大規模ライブ配信やオンライン診療、仮想現実(VR)での動画ライブ配信などのサービスが年々増えています。
本記事では、ビデオ通話プラットフォームのSkyWayが、このようなサービスを開発するために必要な、ビデオ、音声などのリアルタイム通信機能を導入できるAPIプラットフォーム「Agora(Agora.io SDK)」について解説します。
代表的なビデオ通話プラットフォームとして、NTTコミュニケーションズが開発、運営する「SkyWay」があります。 「SkyWay」とは、ビデオ・音声通話をアプリケーションに簡単に実装できる国産SDKです。⇒概要資料をダウンロードする(無料)
Agora(Agora.io SDK)とは
Agora(Agora.io SDK)は、アプリケーションにリアルタイム通信機能を簡単に導入できるプラットフォームです。ビデオ、音声、ライブ放送サービスを幅広いデバイスとプラットフォームに対応させることができ、高品質な通信体験を世界中のユーザーに提供します。開発者向けには、柔軟なAPIが提供され、さまざまなシーンに応じたカスタマイズが可能です。
また、リアルタイム通信機能にはWebRTCという技術が活用されています。WebRTCに関しては、以下の記事にて解説しているので、ご参考ください。
Agoraで何ができる?
Agoraを活用すると、開発者はアプリにビデオ通話やボイスチャット、大規模ライブ配信などのリアルタイム通信機能を実装できます。これにより、教育、エンターテイメント、遠隔医療など多様な用途で対話的な体験を提供することが可能になります。
ビデオ・音声通話機能を簡単に実装できる国産SDKなら
ビデオ・音声通話機能を簡単に実装できる国産SDKでおすすめなのが、NTTコミュニケーションズが開発、運営する「SkyWay」です。
大きな特徴としては、以下が挙げられます。
- スピーディーな開発ができる:
開発資料が豊富かつ日本語でわかりやすい、国内エンジニアがサポートしてくれる - 信頼性・安全性が高い:
NTTコミュニケーションズが開発、運営する国産SDK。サービス歴は10年以上で、累計導入サービス数も21,000件以上 - 無料で開発スタート:
開発検証用として、Freeプランあり。テスト検証期間中は無料で利用可能。商用サービス提供後も基本利用料11万 + 従量課金制で安心。
WebRTCのSDKとして提供されているものは、海外製が多いため、開発ドキュメントも英語か和訳のもので開発しにくい傾向にあります。 「SkyWay」であれば、NTTグループが開発、運営する安心の国産SDKかつ、国内エンジニアがサポートしてくれるため、開発運用工数も大幅に削減でき、開発のしやすさからもおすすめです。
テスト検証用は無料のため、ぜひアカウント登録をしてみください。
また、Agoraと同様なサービスとしてTwilioがあげられますが、リアルタイムのビデオ通信機能を組み込むためのツールであるTwilio Programmable Videoは、2024年12月5日をもってサポート、提供が終了します。詳細は以下の記事をご参考ください。
Agora Webアプリに利用できる?
Agora SDK*はWebプラットフォームにも対応しています。Agora Web SDKを使用することで、ウェブブラウザ上で直接、リアルタイムのビデオや音声通信を実装することが可能です。開発者はHTMLとJavaScriptを用いて、これらの機能を簡単に組み込むことができます。
※SDK(Software Development Kit):特定のプログラムやプラットフォーム用にアプリケーションを開発するためのツールキットです。プログラミング言語のライブラリ、開発ツール、ドキュメントが含まれており、開発者が効率的に作業を進めることができるように設計されています。
Agoraの特長とは
Agoraの特長は、高品質なリアルタイム通信技術にあります。主な特長は以下の通りです。
- 低遅延・大規模配信 :SD-RTN™️(仮想広域ネットワーク)という独自の技術ににより、非常に低い遅延で通信かつ大規模配信が同時に実現。
- 柔軟なプラットフォーム:iOS、Android、Webなど、複数のプラットフォームに対応しています。
- 多様な機能:ビデオ、オーディオ通話はもちろん、インタラクティブなライブストリーミングもサポート。
これらの特長により、Agoraはエンターテイメント、教育、ビジネス通信など様々な分野でのアプリケーション開発を強力にサポートしています。Agoraの料金について
Agoraの料金体系はその使用量に基づいて設定されています。基本的には、通信量や利用する機能に応じた従量課金制を採用しており、具体的には以下の通りです。
- ビデオ通話:1,000分単位で課金され、ビデオの品質や同時接続数によって料金が変動。
- 音声通話:ビデオ通話に比べて低コストで、同じく1,000分単位の課金。
- ライブ配信:同じく1,000分単位の課金。視聴者数が多くなるほどコストは増え、大規模なイベント向け。
上記は、Agora本サイトの料金を参照、一部抜粋しており、他にも機能に応じて課金が発生します。また、日本総代理店vcube(ブイキューブ)の公式サイト上では、従量課金に加え、初期費用・基本料金が別途発生するとのことです。
料金の詳細は下記公式サイトを参照、お問い合わせください。
Agora本サイトはこちら
日本総代理店vcube(ブイキューブ)の公式サイトはこちら
Agoraの機能とは
Agora APIについて
AgoraのAPIは多岐にわたり、リアルタイム通信を強化します。主要な機能は以下の通りです。
- Agora Voice Calling(音声API):クリアな音質のリアルタイム音声通話が可能なAPI
- Agora Video Calling(ビデオ通話API) :高解像度でスムーズなビデオ通話を提供するAPI
- Agora Interactive Live Streaming(ライブ配信API) :大規模な視聴者にリアルタイムでインタラクティブなライブ配信を提供するAPI
- Agora Real-Time Messaging(リアルタイムメッセージAPI) :高速で信頼性の高いリアルタイムメッセージング機能を提供するAPI
これにより、開発者は用途に応じた最適な通信ソリューションを構築できます。
AgoraのオプションSDKについて
AgoraのオプションSDKは、基本の通信機能を拡張し、特定のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。具体的には以下の通りです。
- アナリティクス
- 美顔フィルター
- チャット
- CDN連携(Media Pull、Media Push)
- 録画(VOD)
- リアルタイム文字起こし
- 3D空間オーディオ
- AIノイズキャンセル
- コンテンツモデレーション
これににより、開発者はアプリの機能をより細かく調整し、ユーザーの要求に応じたサービスを展開できます。
Agoraの日本での販売について
Agoraの日本総代理店はvcube(ブイキューブ)
Agoraの日本における総代理店はブイキューブ(vcube)です。ブイキューブはAgoraのプロダクトを日本市場に供給し、技術サポートとカスタマーサービスを提供しています。このパートナーシップにより、Agoraの先進的なリアルタイム通信ソリューションが、日本国内の企業や開発者に適切に提供され、地域特有のニーズに応じたサービスの提供が可能となっています。
vcube(ブイキューブ)について、以下の記事にて解説しているので、ご参考ください
まとめ
Agora(Agora.io SDK)は、アプリケーションにリアルタイム通信機能を容易に組み込めるプラットフォームです。ビデオ、音声、ライブ放送サービスを様々なデバイスとプラットフォームで実現し、WebRTC技術を利用して高品質な通信体験を提供します。開発者はAgoraの柔軟なAPIを活用して、教育、エンターテインメント、遠隔医療など多岐にわたる用途でカスタマイズ可能なサービスの開発ができます。また、同様なサービスとして、NTTコミュニケーションズが開発、運用している国産SDK・APIの「SkyWay」もおすすめです。