概要

JavaScript SDK について

JavaScript SDK は Web アプリケーションで SkyWay を利用するための SDK です。

この SDK は複数のライブラリで構成されています。

現在提供されているライブラリは以下の 4 つです。

Room

  • SkyWay の全機能を利用できるライブラリ
  • P2P Room と SFU Room の 2 種類の Room があり、どちらかを選択して利用できる
    • P2P Room は少人数向け
      • 上限人数に制限はありませんが、ユーザーが快適に通話できる人数は 4 人までです
    • SFU Room は多人数向け
      • SFU サーバーを経由してメディア通信を行います

Token

  • 認証認可のためのトークンを生成する際に利用できるユーティリティライブラリ
  • シークレットキーを利用するため、フロントエンドで利用する際には注意してください

Core

  • SkyWay の各種ライブラリについて詳細な制御を行いたい場合に利用するライブラリ
    • プラグインによる機能拡張が可能
      • 現在存在するプラグインは SFU Bot のみ
    • プラグインを利用しない場合は P2P 通信のみ可能

SFU Bot

  • Core ライブラリで SFU Bot を利用するためのプラグインライブラリ

Room ライブラリは SkyWay の全機能を利用できますが、 Core ライブラリと SFU Bot ライブラリを用いることでさらに細かな制御を行うことができます。例えば少人数の場合は P2P でメディア通信を行い、一定以上の人数が入室した際に自動的に SFU の利用に切り替える、などといったユースケースに対応できます。

多くのユースケースでは Room で簡単に実装できるため、まずは Room ライブラリの利用を検討することをお勧めします

基本仕様

Room ライブラリを使って SkyWay を利用する上で理解する必要のある基本的な仕様について説明します。

Room

通話を行うグループの単位であり、ユーザーは共通の Room に参加したユーザー同士で通話を行います。 Room に参加しているユーザーのことを Member と呼びます。

Stream

Room 上で送受信できるメディアのことを Stream といいます。以下の 3 種類の Stream を利用できます。

  • AudioStream
    • ユーザーのマイク音声など
  • VideoStream
    • ユーザーのカメラ映像など
  • DataStream
    • 任意のメッセージ
    • SFU-Room では利用できません

Publish

Member が Stream を Room に公開することを Publish といいます。

Stream を Publish すると Room 上に Stream に対応する Publication というリソースが作成されます。

Subscribe

Member が Room 上の Publication を受信することを Subscribe といいます。

Subscribe をすると Room 上に Subscription というリソースが作成されます。

Publication を Subscribe した Member は Subscription を通じて Stream にアクセスし映像や音声を受信できます。

SkyWay Auth Token

SkyWay Auth Token は、SkyWay を利用するために必要な JWT(JSON Web Token)形式のトークンです。

ユーザー毎に権限を細かく設定することでき、例えば Room ごとの入室を特定ユーザーに制限する、といったことができます。

SkyWay Auth Token を利用するためには、これを払い出すアプリケーションサーバーを構築する必要があります。SkyWay SDK を利用したクライアントアプリは、アプリケーションサーバーから SkyWay Auth Token を取得し、これを用いて各種 SkyWay の機能を利用します。

なお、サーバーを構築せずにフロントエンドで SkyWay Auth Token を生成した場合、シークレットキーをエンドユーザーが取得できるため、権限の制限が機能せず注意する必要があります。

詳細な仕様

Core ライブラリを使って SkyWay を利用する上で理解する必要のある基本的な仕様について説明します。 Room ライブラリを使う場合は基本的に、この仕様について把握する必要はありません。

Channel

通話を行うグループの単位であり、ユーザーは共通の Channel に参加したユーザー同士で通話を行います。 Channel に参加しているユーザーのことを Person といいます。 Channel には Person の他に、SkyWay の Core ライブラリの機能を拡張する Bot が参加できます。

Bot

Bot は Channel に参加して、SkyWay の Core ライブラリの機能を拡張します。 現在以下の Bot が存在します。

  • SFU Bot

Stream

Channel 上で送受信できるメディアのことを Stream といいます。以下の 3 種類の Stream を利用できます。

  • AudioStream
    • ユーザーのマイク音声など
  • VideoStream
    • ユーザーのカメラ映像など
  • DataStream
    • 任意のメッセージ
    • SFU Bot では利用できません

Publish

Stream を Channel に公開することを Publish といいます。

Stream を Publish すると Channel 上に Stream に対応する Publication というリソースが作成されます。

Subscribe

Channel 上の Publication を受信することを Subscribe といいます。

Subscribe をすると Channel 上に Subscription というリソースが作成されます。

Publication を Subscribe したユーザーは Subscription を通じて Stream にアクセスし映像や音声を受信できます。

SDK のインストール方法

基本的には NPM パッケージとして提供しています。

なお、Room ライブラリはプロトタイピングや記事の執筆、学習など、手軽に試していただくために CDN にホストしたライブラリを用意していますが、SkyWay としてお客様の環境での CDN 経由での利用はおすすめしておりません。 CDN にホストされたライブラリは SkyWay の SDK バージョンアップに伴い自動的に更新されるため、お客様が意図しないところで、商用環境に更新版がリリースされてしまう可能性があるためです。 大変お手数ではございますが、NPM 経由での利用をお願い致します。

NPM を利用する場合

npm がインストールされている環境下で以下のコマンドを実行します。

Room ライブラリ

npm install @skyway-sdk/room

Core ライブラリ

npm install @skyway-sdk/core

その他のプラグインやユーティリティライブラリ

npm install @skyway-sdk/sfu-bot npm install @skyway-sdk/token

CDN を利用する場合

CDN を介して利用できるのは Room ライブラリのみとなっています。それ以外のライブラリは NPM を利用ください。 なお、CDN にホストされているライブラリはアップデートに伴い自動的に最新版に更新されるため、商用環境での利用はおすすめしておりません。

以下のスクリプト要素を HTML に追加します。

Room ライブラリ

<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/@skyway-sdk/room/dist/skyway_room-latest.js"></script>

モジュールはグローバル変数の skyway_room に格納されるので以下のようにモジュールを取得できます。

const { SkyWayAuthToken, SkyWayContext, SkyWayStreamFactory, SkyWayRoom } = skyway_room;

リリース

NPM

GitHub