コロナ禍をきっかけに、オンラインでの講座や授業、セミナーの受講が広い層に浸透しました。さらに、YouTubeやTikTokなどのプラットフォームを通じて、手軽にスキルやノウハウを学ぶ人が増え、「スマホで簡単に動画を使って学ぶ」というスタイルが日常化しています。それに伴い、オンライン講座ビジネスを展開する企業も増えています。
「オンライン講座を始めたいが、どのように進めればよいか迷っている…」とお考えの方に向けて、本記事では、ビデオ通話プラットフォームの立場からSkyWayのブログ編集部が、オンライン講座作成の基本から実践まで、手順を分かりやすくご紹介。おすすめなプラットフォームも徹底解説します。
- オンライン講座とは
- オンライン講座 作り方 6ステップ
- オンライン講座を無料で作ることはできる?
- Zoomでオンライン講座を実施できる?
- オンライン講座プラットフォームのおすすめ(Web会議システム)
- オンライン講座プラットフォームのおすすめ(講座専用プラットフォーム)
- オンライン講座プラットフォームのおすすめ(動画配信システム)
- 自社サイトやアプリ内にオンライン講座を作るには
- まとめ
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オンライン講座とは
オンライン講座は、インターネットを活用して受講者がどこにいても、リアルタイムまたは録画形式で講義を受けられる学習手段です。受講者は、パソコンやスマートフォンを使って専用プラットフォームやツールにアクセスし、動画や教材を通じて学習します。自宅や外出先など、時間や場所に制約されずに学べるため、伝統的な対面講座に比べて柔軟性が高く、多くの受講者に選ばれています。
オンライン講座 作り方 6ステップ
オンライン講座の作成手順を以下にまとめました。6つのステップにわけ、分かりやすくご紹介します。
- 講座のテーマとターゲットを決める
- 講座の形式と内容の構成を決める
- 講座の配信方法・プラットフォームを選定する
- シナリオ・講座を制作する
- 集客・販売する
- 感想やアンケートを集めて改善する
各ステップの詳細を具体的に解説していきます。
1.講座のテーマとターゲットを決める
オンライン講座を作成する際、まずは講座のテーマを決めます。テーマは自分の得意分野や情熱を注げるもの、さらに市場で需要のあるものを選びましょう。 広範囲にわたるテーマよりも、特定のスキルや知識に焦点を当てる方が専門性が高く、受講者の満足度も向上します。
また、ターゲットを明確にすることで、受講者のニーズに合った内容を提供できます。ターゲットは、年齢、性別、職業、趣味など、具体的な受講者像(ペルソナ)を設定することが重要です。
2.講座の配信形式を決める
まず、講座の配信形式には以下の2種類があります。
- ライブ配信
- オンデマンド配信
それぞれ説明したうえで、どのような講座内容が適しているのか解説します。
ライブ配信
ライブ配信はリアルタイムで受講者と対話しながら講座を進行する形式です。質疑応答やディスカッションをその場で行えるため、双方向性が求められる講座や実技を伴う講座に適しています。
例えば、語学講座やコーチング、ディスカッションを含むビジネススキル講座などがこの形式に向いています。
ただし、受講者と講師双方に時間的な制約があるため、事前にスケジュール調整が必要です。
オンデマンド配信
オンデマンド配信は、事前に録画した講座を受講者が好きな時間に視聴できる形式です。自分のペースで学びたい受講者向けであり、視聴回数に制限がなく、繰り返し学習できる点がメリットです。内容が標準化されており、自己学習が中心となる場合や、多忙な受講者が自由に学習を進めたい場合に適しています。
例えば、資格取得、基礎知識の習得、スキルアップ講座など、場所や時間にとらわれない柔軟性が求められる場合に向いています。
講座の目的や受講者のニーズに応じて、最適な配信形式を選ぶことが重要です。
ライブ配信・オンデマンド配信などの動画配信形式については、以下の記事でも詳細に解説していますので、ご参考ください。
3.講座の配信方法・プラットフォームを選定する
オンライン講座の配信方法を決める際、使用するプラットフォームの選定が重要です。配信形式や受講者層に合ったプラットフォームを選ぶことで、より効果的な講座運営が可能となります。
配信プラットフォームには以下の5つのカテゴリに分けられます。
- Web会議システム(Zoom、Skypeなど)
- 講座専用プラットフォーム(Udemy、ストアカ、ココナラなど)
- 動画配信システム・プラットフォーム
- 自社サイトに動画配信機能を組み込む
- 動画配信機能のあるサイトを一から構築
リアルタイムの対話のみが必要ならZoomやSkypeなどのWeb会議システムが適しています。一方、対話を必要とせず、一方的な講義、録画講座にはUdemyなど、オンデマンド型のプラットフォームが効果的です。自由な動画配信が必要なら動画配信システム、自社ブランド強化なら自社サイトに組み込みや、サイトを一から構築するフルスクラッチが最適です。
それぞれの特徴、メリット、デメリットを以下の表にまとめました。
配信プラットフォーム 5つのカテゴリ 比較表
配信方法・ プラットフォーム |
代表ツール | 特徴 | おすすめの用途 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|
Web会議システム | Zoom、Skypeなど | リアルタイム講座、 双方向コミュニケーション |
語学やコーチングなど、 双方向のやり取りが重要な講座 |
受講者と対話が可能 、簡単に使える |
各プラットフォームに 依存するため、自由度が低い、 急な仕様変更、コスト、 受講者側に手間がかかるなど |
講座専用 プラットフォーム |
Udemy、ストアカなど | 講座販売と受講者管理 | 講座の知識提供や スキルアップ講座に最適 |
集客がしやすい、 決済が自動化 |
配信ごとに手数料がかかる 、自由度が低い |
動画配信システム | YouTube、OneStream、 UIshareなど |
録画した動画を公開 | 録画講座、自由な視聴が 求められる講座 |
広い視聴者層、低~中コスト | 各プラットフォームに 依存するため、自由度が低い、 急な仕様変更、機能追加に よるオプション課金など |
自社サイトに 組み込む |
SkyWayなど | 独自のシステム構築 | 長期的にブランド展開を考える 法人や大規模講座 |
自由なカスタマイズ、 手数料が不要 |
初期費用が高い、集客が自力 |
サイトを 一から構築 |
- | 完全オリジナルの設計 | 特化した講座や長期運営を考える 法人や大規模講座に最適 |
完全な自由度とカスタマイズ性 | 高コスト、工数やリソース過多、 メンテナンスが大変、集客が自力 |
講座の配信方法やプラットフォーム選定は、講座の目的や規模、対象受講者のニーズに合わせて決定しましょう。
後述では、各おすすめの配信プラットフォームをご紹介しています。オンライン講座プラットフォームのおすすめをご参考ください。
4.シナリオ・講座を制作する
講座のテーマと配信方法が決まったら、それに基づいて具体的なシナリオを作成します。シナリオには、講座全体の流れ、各レッスンの目的、講師が伝えるべきポイントを盛り込みます。また、視覚的にわかりやすいスライドや図を用意することも重要です。リハーサルを行い、時間配分や講義内容の改善点を確認することも忘れずに行いましょう。
オンデマンド配信を考えている場合のみ、録画をし、講座動画を制作する必要があります。
5.集客・販売する
オンライン講座を成功させるためには、受講者を集めることが重要で、SNSやメルマガを活用するのが効果的です。
まず、SNSで講座の魅力を発信し、ターゲットにリーチします。次に、メルマガで定期的に情報を提供し、興味を持った見込み受講者に講座の詳細や特典を知らせます。また、ブログやウェブサイトで詳細な講座内容を公開し、信頼を築くことも重要です。無料体験や割引などを用意することで、参加者を増やしやすくなります。
6.感想やアンケートを集めて改善する
オンライン講座の質を向上させるために、受講者からの感想やアンケートを定期的に収集することが重要です。アンケートでは、講座内容の理解度、講師の説明の分かりやすさ、教材の使いやすさなどを確認します。集まったフィードバックをもとに、受講者のニーズに合わせた講座の内容や進行方法を改善し、次回以降の講座の質を高めましょう。受講者の声に耳を傾けることで、リピート率や受講者の満足度も向上します。
これらのステップを踏むことで、初心者でも効果的なオンライン講座を作成し、提供することが可能になります。
オンライン講座を無料で作ることはできる?
オンライン講座は無料でも作ることが可能です。ZoomやGoogle Meetなどの無料ツールを使えば、リアルタイムでの講座配信ができます。また、Udemyやストアカに講師として登録すれば、講座を開設し、受講者に提供することができます。
ただし、基本的にはプラットフォームを利用するため、無料プランでは機能制限やライブ配信・オンデマンド配信に制約が生じることがあり、それぞれのプラットフォームに依存する部分が多くなります。そのため、講座の質や集客が思い通りにいかない場合や、オンライン講座の目的とズレることもあるため、状況に応じてコストをかける選択肢も検討しましょう。
Zoomでオンライン講座を実施できる?
Zoomを使ってオンライン講座は実施できます。Zoomはリアルタイムで受講者と対話できるため、双方向のコミュニケーションが可能です。無料プランでは最大40分の講義が可能で、100人まで参加できます。画面共有や録画機能を使って教材を表示したり、講義内容を後で確認できるようにすることも可能です。手軽に使えるため、初心者でも簡単にオンライン講座を始めることができます。
ただし、上述のように無料プランには制限があり、受講者側にもZoomのインストールや設定が必要で手間が発生し、講義動画と教材テキストを画面内に同時に開けないなど、受講者の体験価値を低下させる可能性があります。また、録画動画を配信するオンデマンド配信には向いていません。
Zoomで満たせない場合は、用途に応じて配信プラットフォームを再選定する必要があります。
オンライン講座プラットフォームのおすすめ(Web会議システム)
Web会議システムは、リアルタイムで講義を行い、受講者と直接対話できる形式や最低限の機能かつ、低コストで素早く実施したい場合に最適です。
以下は、オンライン講座における代表的なWeb会議システムのおすすめを表にまとめました。
Web会議システム | 特徴 | おすすめの用途 | メリット | デメリット | URL |
---|---|---|---|---|---|
Zoom | 最大1000人参加、豊富な機能 | 大規模講義やインタラクティブな 講座に最適 |
使いやすく安定している | 無料プランは40分制限 | 公式サイトはこちら |
Google Meet | Googleアカウントで利用可能 | 小規模の講義や手軽な講座向け | Googleサービスと連携、 無料で時間制限なし |
機能が少ない | 公式サイトはこちら |
Microsoft Teams | Office 365と連携可能、ビジネス向け | ビジネス講座やチーム コラボレーションに最適 |
ビジネス向け機能が豊富 、Officeツールと連携 |
UIが複雑で慣れるまで 時間がかかる |
公式サイトはこちら |
Web会議システムについては、各ツールで無料・有料プランの内容が異なるため、詳細は以下の記事をご参考ください。
オンライン講座プラットフォームのおすすめ(講座専用プラットフォーム)
講座専用プラットフォームは、オンライン講座の制作・販売・管理を一元化できる便利なサービスです。
初心者にもおすすめの講座専用プラットフォームを、以下の比較でご紹介します。
講座専用 プラットフォーム |
特徴 | おすすめの用途 | メリット | デメリット | URL |
---|---|---|---|---|---|
Udemy | 世界最大規模、 動画中心 |
グローバルに広く講座を 展開したい場合、 オンデマンド配信 |
集客力が高い、 管理が自動化 |
手数料が高く価格設定に 制約あり、オンデマンド配信のみ |
公式サイトはこちら |
ストアカ | 日本向け、 対面・オンライン対応 |
国内向け講座、 手軽な講座販売をしたい場合、 ライブ配信 |
日本語対応、 簡単に講座開講可能、 ストアカのユーザーを集客できる |
手数料がかかる、 ライブ配信はZoom |
公式サイトはこちら |
これらのプラットフォームは、講座専用のツールとして講師が簡単に講座を作成し、販売する環境が整っています。また、講師としての登録は無料です。
オンライン講座プラットフォームのおすすめ(動画配信システム)
動画配信システムは、独自の動画配信サイトを簡単に作ることができ、カスタマイズ性が高く、ライブ配信・オンデマンド配信のどちらにも適した柔軟な形式が可能です。
以下は、特におすすめの動画配信システムです。
動画配信 システム |
特徴 | おすすめの用途 | メリット | デメリット | URL |
---|---|---|---|---|---|
OneStream | ライブ・オンデマンド 配信対応、事前配信、 ノーコードで簡単動画サイトを 作成、サブスク、販売機能もあり |
複数の受講者層を 一斉にターゲットにしたい場合、 独自の動画サイト作りたい場合、 ブランディングを強化したい場合 |
簡単に独自の動画サイトを 作成できる、ライブ・ オンデマンド配信対応、手間が少ない |
動画容量やライブ配信機能など 、料金プランが異なる、 有料プランのみ、集客が自力 |
公式サイトはこちら |
UIshare | 高品質な動画を セキュアに配信 |
高品質で安全な オンライン講座を提供したい場合 |
ブランディング、 受講者管理が充実、高セキュリティ |
コストが高い、 集客が自力 |
公式サイトはこちら |
動画配信システムについては、上述の2つ以外にも用途に応じて機能や料金プランが異なるため、詳細は以下の記事をご参考ください。
自社サイトやアプリ内にオンライン講座を作るには
「自社サイト内にオンライ講座を作りたいけど、開発コストと期間がかかりそう……」「自社アプリ内にオンライ講座を組み込みたいけど、簡単にできない方法はないかな」という方におすすめなのが、NTTコミュニケーションズが開発、運営する「SkyWay」です。
「SkyWay」とは、ビデオ・音声通話をアプリケーションに簡単に実装できる国産SDKです。
大きな特徴としては、以下が挙げられます。
- スピーディーな開発ができる:
開発資料が豊富かつ日本語でわかりやすい、国内エンジニアがサポートしてくれる - 信頼性・安全性が高い:
NTTコミュニケーションズが開発、運営する国産SDK。サービス歴は10年以上で、累計導入サービス数も21,000件以上 - 無料で開発スタート:
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WebRTCのSDKとして提供されているものは、海外製が多いため、開発ドキュメントも英語か和訳のもので開発しにくい傾向にあります。 「SkyWay」であれば、NTTグループが開発、運営する安心の国産SDKかつ、国内エンジニアがサポートしてくれるため、開発運用工数も大幅に削減でき、開発のしやすさからもおすすめです。
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まとめ
オンライン講座は、インターネットを活用してどこでも学習できる柔軟な手段です。作り方として、テーマ設定やターゲットの明確化、配信形式の選定、シナリオ作成、集客、フィードバックによる改善が重要です。使用する配信プラットフォームは、ライブ配信やオンデマンド配信、講座専用のプラットフォームなど、オンライン講座開設の目的や配信形式、規模、コストに応じて選ぶ必要があります。自社サイトやアプリに動画配信機能を組み込みたい場合は、SkyWayがおすすめです。これらを参考に、自分の目的に合わせたオンライン講座の作成を検討しましょう。