昨今、働き方改革の推進やアフターコロナでの勤務環境の変化により、場所や時間に縛られない柔軟な働き方が求められており、この流れに伴い、テレビ会議システムやWeb会議システムの需要が高まっています。
本記事では、ビデオ通話プラットフォームのSkyWayが、テレビ会議システムやWeb会議システムの違いから、テレビ会議システムの4つのタイプを徹底的に解説し、テレビ会議システムのおすすめサービスをご紹介します。
※料金等の情報は記事更新日時点のものとなります。最新情報は各公式サイトをご参照ください。
代表的なビデオ通話プラットフォームとして、NTTコミュニケーションズが開発、運営する「SkyWay」があります。 「SkyWay」とは、ビデオ・音声通話をアプリケーションに簡単に実装できる国産の開発ツールです。⇒概要資料をダウンロードする(無料)
テレビ会議システムとは
テレビ会議システムとは、遠隔地にいる人々が映像と音声を通じてリアルタイムでコミュニケーションを取るための技術です。
このシステムを使用することで、大人数の参加者が同時に会議に参加でき、顔を見ながらの議論が可能になります。特に、ビジネスの世界では、地理的な制約を超えてスムーズなコミュニケーションを実現し、効率的な意思決定やプロジェクトの進行を支援します。
高品質な映像や音声、安定した接続性を備え、会議室に設置される専用機器を使用することが一般的です。
また、テレビ会議システムのリアルタイム通信機能にはWebRTCという技術が活用されています。WebRTCに関しては、以下の記事にて解説しているので、ご参考ください。
テレビ会議システムとWeb会議システムの違い
テレビ会議システムとWeb会議システムの違いは主に以下の点があります。
- テレビ会議システムは、専用の機器を使用し、高品質な映像と音声で大人数の会議を実現します。主に会議室で使用され、リモコン操作でカメラのズームや方向調整が可能です。音響処理技術が高く、エコーやノイズの消去に優れています。
- Web会議システムは、PCやスマートフォンを通じてインターネット経由で行われ、専用の機器は不要です。参加者は自分のデバイスからどこからでも接続可能で、アプリケーション共有などの機能を利用して効率的な会議が行えます。
つまり、テレビ会議は専用機器を用いた大規模で高品質な会議に適しており、Web会議は手軽さとアクセシビリティに優れ、場所を選ばず多機能な会議が可能です。
Web会議システムをご検討の方は、以下記事にて詳しく解説しているので、ご参考ください。
テレビ会議システムのタイプとおすすめ
テレビ会議システムは、その使用目的に応じて様々なタイプがあります。主に、以下のタイプに分けられます。
- 専用機器がセット
- 既存Web会議ツールと連携
- 既存PCと外部モニターを利用
- 常時接続型
タイプ別に詳しく解説し、おすすめのテレビ会議システムをご紹介します。
専用機器がセットのテレビ会議システム
専用機器がセットのテレビ会議システムは、高品質な映像と音声を提供するために特化された機器を使用します。これには、大型の高解像度ディスプレイ、高感度マイク、ズーム機能付きのHDカメラなどが含まれ、会議室に設置して使用します。
このタイプのシステムは、特に大規模な企業や組織での使用に適しており、多地点からの参加者を繋ぐ大規模会議や、詳細なプレゼンテーションが求められるビジネスシーンでその真価を発揮します。
専用機器を使用することで、安定した接続とクリアなコミュニケーションを実現し、遠隔地にいる参加者ともまるで同じ部屋にいるかのような会議体験を提供します。選択する際は、機器の性能、セットアップの容易さ、サポート体制などを考慮することが重要です。
おすすめのテレビ会議システム(専用機器がセット)
専用機器がセットのテレビ会議システムには、Cisco Webex シリーズ、IODATA Web会議まるごとセット、ELECOM テレビ会議システム Smabri がおすすめです。
これらのシステムは、高解像度のビデオカメラ、クリアな音質を提供するマイク、大画面ディスプレイなど、高品質な会議体験を実現するための専用機器を含んでいます。特に、大規模な企業や組織での使用に適しており、多地点接続や大人数での会議に対応できる強力な機能を持っています。さらに、安定した接続性、使いやすいインターフェース、セキュリティの高さも重要な特徴です。
選択する際は、必要な機能、予算、サポート体制を考慮することが重要です。これらのシステムを導入することで、遠隔地にいる参加者とも効率的かつ効果的にコミュニケーションを取ることが可能になります。
サービス名 | 特徴 | 料金 | URL |
---|---|---|---|
Cisco Webex |
4Kビデオ品質、AIによる会議の自動化、 |
要問合せ | 公式サイトはこちら |
IODATA Web会議まるごとセット |
初心者でも簡単に高品質なWeb会議環境を構築可能。 |
要問合せ | 公式サイトはこちら |
ELECOM テレビ会議システム Smabri |
テレビ会議のために必要な全てを揃えたシステム。 |
要問合せ | 公式サイトはこちら |
既存Web会議ツールと連携するテレビ会議システム
既存のWeb会議ツールと連携するテレビ会議システムは、企業がすでに利用しているオンライン会議プラットフォーム(例:Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなど)とシームレスに統合できるシステムです。このようなシステムの導入により、以下のメリットがあります。
- 拡張性:既存のWeb会議ツールの機能を、より大規模な会議室やハードウェア機器で拡張できます。
- 柔軟性:社内の様々な環境(小規模なミーティングスペースから大きな会議室まで)で、統一された会議体験を提供します。
- 利便性:従業員は既に慣れ親しんだプラットフォームを使用し続けることができ、新たな学習コストや適応期間を最小限に抑えられます。
選択する際は、以下のポイントを考慮することが重要です。
- 互換性:使用しているWeb会議ツールとの互換性を確認します。
- 設定の容易さ:システムの設定や管理が簡単であることを確認します。
- 品質:音声や映像の品質が、大規模な会議でもクリアであることを確認します。
このようなシステムを導入することで、企業は既存のインフラを最大限に活用しつつ、効率的かつ効果的なコミュニケーション環境を構築できます。
おすすめのテレビ会議システム(既存Web会議ツールと連携)
既存のWeb会議ツールと連携可能なテレビ会議システムでおすすめなのは、Poly Studio Xシリーズ、Logitech Rallyシリーズ、Cisco Webex Roomシリーズです。
これらのシステムは、企業が既に利用しているプラットフォームの機能を拡張し、より大規模な会議や多様な会議室環境に対応させることができます。既存のWeb会議ツールの使い勝手をそのままに、よりプロフェッショナルな会議環境を実現します。選択する際は、会議の規模、部屋の設備、予算、そして特定のWeb会議ツールとの互換性を考慮してください。
サービス名 | 特徴 | 料金 | URL |
---|---|---|---|
Cisco Webex Roomシリーズ |
CiscoのWebex Meetingsや |
要問合せ ※以下参考 ・Webex Room Kit:¥1,585,680 ・Webex Room Kit Plus:¥2,385,180 |
公式サイトはこちら |
Poly Studio Xシリーズ ・Poly Studio X70 ・Poly Studio X52 ・Poly Studio X30 |
ZoomやMicrosoft Teamsとの直接的な統合が可能で、 |
要問合せ ※以下参考 ・Studio X70 (TC8 タッチコントローラー セットモデル):¥1,519,210 |
公式サイトはこちら |
Logitech Rallyシリーズ ・RALLY PLUS ・RALLY BAR ・RALLY BAR MINI ・RALLY BAR HUDDLE |
高品質なビデオ会議体験を提供し、 |
要問合せ | 公式サイトはこちら |
既存PCを利用して実現するテレビ会議
既存PCを利用しテレビ会議を実現する方法は、特別な専用機器を必要とせず、手持ちのパソコンやスマートフォンを活用してオンライン会議を実施できます。
具体的な方法として、Webカメラ、マイク、スピーカーが内蔵されている既存PCで、Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなどの既存Web会議ツールを利用し、大型の外部モニターに接続しテレビ会議を実現します。追加の大きな投資なしにテレビ会議を始めることが可能です。
特に小規模企業やリモートワーク、テレワークが普及している現在では、導入の敷居が低く、手軽に始められる点が大きなメリットとなっています。選択する際は、使用する既存Web会議ツールの機能、セキュリティ対策、利用料金などを比較検討することが重要です。
おすすめのWeb会議システム
おすすめのWeb会議システムには、Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなどがあります。
これらのシステムは、インストールが簡単、もしくはWebブラウザ上での利用も可能で、既存のPCやモバイルデバイスに追加のハードウェアを必要とせずに利用できるため、リモートワークや分散型チームに最適です。選択する際は、利用用途、必要な機能、予算を考慮して最適なものを選びましょう。
以下の記事にておすすめのWeb会議システムをご紹介していますので、ご参考ください。
【Web会議システム 比較 15選】2024年版!無料や目的別でおすすめな製品もご紹介 - SkyWay Blog
テレビ会議のおすすめマイク
テレビ会議の成功はクリアな音声伝達に大きく依存しています。そのため、高品質なマイクの選択は非常に重要です。おすすめのマイクには、以下のような特徴を持つ製品があります。
- ノイズキャンセリング機能:背景ノイズを効果的に低減し、話者の声だけをクリアに拾います。
- 全指向性マイク:会議室内のあらゆる方向からの音声を均等に拾うことができ、複数人が参加する会議に適しています。
- USB接続:簡単にPCやラップトップに接続でき、設定やインストールが容易です。
具体的な製品としては、Yamaha YVCシリーズ、Jabra Speakシリーズ、Poly Syncシリーズが挙げられます。これらは、ポータブルで使いやすく、テレビ会議での優れた音声品質を提供します。選択する際は、使用環境(個室か会議室か)、参加者の人数、そして予算を考慮してください。これらのポイントを基に、最適なマイクを選定することで、効果的なテレビ会議を実現できます。
サービス名 | 特徴 | 料金(税抜) | URL |
---|---|---|---|
Yamaha YVCシリーズ |
クリアな音質と高い収音能力が特徴。 |
30,000~132,000円 | 公式サイトはこちら |
Jabra Speakシリーズ |
ポータブルで高音質なスピーカーフォン。 |
24,000~52,800円 | 公式サイトはこちら |
Poly Syncシリーズ |
音声の明瞭さとノイズキャンセリング機能に |
要問合せ ※以下参考 (Amazon.com) 15,000~80,000円目安 |
公式サイトはこちら |
※料金は記事作成時のものです。最新情報は各公式サイトをご参照ください。
テレビ会議のおすすめモニター
テレビ会議システムにおいて、モニターの選択は非常に重要です。おすすめのモニターは、高解像度でクリアな画像を提供し、PC接続時の遅延が少ないものを選ぶべきです。また、大画面であればあるほど、参加者の表情や資料の細部まで鮮明に捉えることができ、よりリアルなコミュニケーションが可能になります。以下のような特徴があげられます。
- 高解像度:1080p以上推奨
- 画面サイズ:大画面で参加者全員が見やすい
- 接続性:遅延が少ないもの
具体的な製品としては、Dell、LG、 IODATA、JAPANNEXT、DMM.makeが挙げられます。選択する際は、使用環境(個室か会議室か)、参加者の人数、そして予算を考慮してください。これらのポイントを基に、最適なモニターを選定することで、テレビ会議の効果を最大限に引き出すことができます。
サービス名 | 特徴 | 料金 | URL |
---|---|---|---|
Dell |
小規模会議室向き。23~34インチあり。 |
11,800~58,800円 | 公式サイトはこちら |
LG |
小〜中規模会議室向き。 |
41,311~179,820円 | 公式サイトはこちら |
IODATA |
小〜大規模会議室向き。20.7~75インチあり。 |
オープン価格 | 公式サイトはこちら |
JAPANNEXT |
小〜大規模会議室向き。21.5~98インチあり。 |
11,180~1,557,600円 | 公式サイトはこちら |
DMM.make |
中〜大規模会議室向き。43~85インチあり。 |
49,500~385,000円 | 公式サイトはこちら |
※料金は記事作成時のものです。最新情報は各公式サイトをご参照ください。
常時接続型のテレビ会議システム
常時接続型のテレビ会議システムは、ユーザーがいつでもすぐに会議を開始できるように、システムが常にオンライン状態を保つ仕組みです。
このタイプのシステムでは、事前の予約や設定の手間が大幅に削減され、瞬時に会議が開始されます。特に、時間の調整が難しい大規模なチームや、遠隔地、異なるタイムゾーンにいるメンバーがいる場合に便利です。主な特徴は以下の通りです。
- 即時アクセス:会議室への即時アクセスが可能。
- 利便性:事前の設定や予約が不要。
- 柔軟性:時間や場所に制限されず、必要な時にいつでも会議ができる。
このシステムは、社内の一体感、没入感を高める目的や、迅速な意思決定や緊急の対応が求められるビジネス環境に特に適しています。
おすすめのテレビ会議システム(常時接続型)
常時接続型のテレビ会議システムでおすすめなのは、Conova、お隣オフィス、オフィスTVです。
これらのシステムは、遠隔地にいるメンバー同士のコミュニケーションを強化し、一体感を高めるための有効な手段を提供します。サービス選択時は、組織の具体的なニーズや設置環境を考慮することが重要です。
サービス名 | 特徴 | 料金 | URL |
---|---|---|---|
Conova |
物理的な距離を超え、お互いの姿、音、空間をつなぐ |
要問合せ | 公式サイトはこちら |
お隣オフィス・お隣デスク |
拠点間の『常時接続』に特化したテレビ会議システム。 |
要問合せ | 公式サイトはこちら |
オフィスTV |
簡単な設置で拠点間が常につながるシステム。 |
要問合せ | 公式サイトはこちら |
独自のテレビ会議システムを簡単に開発したい方必見
「独自のテレビ会議システムを簡単に開発したいが、WebRTC技術を活用した自社開発するのは、ノウハウや社内リソースはなく、フルスクラッチのコストもかけられない……」という方におすすめなのが、NTTコミュニケーションズが開発、運営する「SkyWay」です。
「SkyWay」とは、ビデオ・音声通話をアプリケーションに簡単に実装できる国産SDKです。
大きな特徴としては、以下が挙げられます。
- スピーディーな開発ができる:
開発資料が豊富かつ日本語でわかりやすい、国内エンジニアがサポートしてくれる - 信頼性・安全性が高い:
NTTコミュニケーションズが開発、運営する国産SDK。サービス歴は10年以上で、累計導入サービス数も21,000件以上 - 無料で開発スタート:
開発検証用として、Freeプランあり。テスト検証期間中は無料で利用可能。商用サービス提供後も基本利用料11万 + 従量課金制で安心。
WebRTCのSDKとして提供されているものは、海外製が多いため、開発ドキュメントも英語か和訳のもので開発しにくい傾向にあります。 「SkyWay」であれば、NTTグループが開発、運営する安心の国産SDKかつ、国内エンジニアがサポートしてくれるため、開発運用工数も大幅に削減でき、開発のしやすさからもおすすめです。
テスト検証用は無料のため、ぜひアカウント登録をしてみください。
テレビ会議システムの比較ポイント
テレビ会議システムを選ぶ際の比較ポイントは、以下の要素が重要です。
- 映像と音声の品質 :クリアな映像と音声は、テレビ会議に不可欠です。高解像度のビデオとクリアなオーディオ機能を持つシステムを選びましょう。
- 接続の安定性 :途切れないスムーズな接続ができるシステムが望ましいです。帯域幅の要件やネットワークの対応能力も確認しましょう。
- 使いやすさ :直感的な操作性と簡単なセットアップが重要です。ユーザーインターフェースが分かりやすいか、また設定や操作に専門知識が必要ないかをチェックしましょう。
- 機能性 :会議の目的に合わせて、必要な機能を備えているかを検討します。例えば、画面共有、録画機能、多地点接続能力などがあります。
- コスト:初期投資と運用コストを含め、予算内で最適なサービスを選ぶことが大切です。ライセンス料、メンテナンス費用なども考慮に入れましょう。
- セキュリティ:会議内容の機密性を保つため、データ暗号化やアクセス制御などのセキュリティ機能が整っているかも重要なポイントです。
これらのポイントを基に、自社のニーズに最も合ったテレビ会議システムを選定することが大切です。
まとめ
テレビ会議システムは、遠隔地にいる人々が映像と音声を通じてリアルタイムでコミュニケーションを取る技術です。専用機器を使用した高品質な映像・音声での大人数参加や、Web会議システムとの連携による手軽さと多機能性を兼ね備え、ビジネスの世界で地理的制約を超えたスムーズなコミュニケーションを実現します。選定時は映像・音声の品質、接続の安定性、使いやすさ、機能性、コスト、セキュリティを考慮し、ニーズに合ったシステムを選ぶことが重要です。専用機器セットからWeb会議ツール連携、既存PC利用、常時接続型まで、目的に応じた多様なオプションが提供されています。
ぜひ、目的や用途に応じて導入するテレビ会議システムを検討してみてください。