SFUのエンコード設定
SFU 利用時にはサイマルキャストの利用を強く推奨します。 サイマルキャストを利用しない場合、受信側 - SFU の通信帯域が送信側 - SFU の通信帯域よりも小さい場合に、映像や音声などのメディア通信を適切なビットレートで受信できず、通話品質が低下する可能性があります。
SFUにおけるビットレート調整の挙動
SkyWay のメディア通信では、通信状況に応じてアダプティブにビットレートが調整されます。SFU 利用時には送信側 - SFU での調整は行われますが、送信側 - 受信側のエンド・ツー・エンドでの調整は行われません。 そのため、例えば送信側 - SFU が1,600kbps のビットレートで映像を配信している場合、SFU - 受信側の通信状況によらず1,600kbps の映像を受信する必要があります。SFU - 受信側の帯域が十分ではない場合には正常な通信ができない可能性があります。
サイマルキャスト機能
サイマルキャストは送信側がいくつかの異なる画質の映像を同時に公開できる機能です。 受信側はネットワーク環境に合わせて自動的に画質を選択するか、明示的に画質を選択して受信できます(動画配信サービスの画質選択設定と同じイメージです)。
サイマルキャスト利用時のエンコード設定の注意点
エンコード設定の設定数
送信側でのエンコード設定の設定数は 2つまでを推奨しています。3 つ以上設定したとしてもデバイスの負荷状況によっては 3 つ目以降の設定が無視されることがあるからです。
パラメータ設計
サイマルキャスト利用時には、ビットレートが最低となるエンコード設定をサービスで許容する最低品質で設定してください。これにより、サービスで許容する最低品質まではメディア通信を成立させることができます。 例えば送信側 - SFU で1,600kbps と200kbps のビットレートで映像を配信している場合、SFU - 受信側の通信帯域が小さく1,600kbps で受信できない場合でも、200kbps の映像であれば受信できる可能性があります。
なお、エンコード設定で設定可能なパラメータ詳細は「エンコード設定の設計指針」を参照してください。